よい睡眠のために大切な栄養素として鉄分があります。
睡眠に鉄分?とちょっと意外に思われるかもしれません。
実は鉄分は、血液の材料となる他にも多くの役割があります。
睡眠に関わるところでは、ドパミンという神経伝達物質の合成に必要な物質で、睡眠の持続に関わっています。
また、就寝時に足の不快感で眠れなくなってしまう「むずむず脚症候群」も鉄分が不足して起こることがあるのです。
さらに、鉄分は大人だけでなく子どもの睡眠にも影響し、夜泣きの一因となる可能性も。
それなのに、子どもは大人よりさらに鉄分が不足しやすいのです。
例えば、赤ちゃんは産まれる時に身体の中に鉄を蓄えていますが、その蓄えは生後6か月頃までに使い切ってしまいます。
母乳中の鉄分は吸収率は良いものの量は大変少ないです。
ですから、母乳育児のお子さんでは離乳食で少しでも鉄分がとれるよう意識していく必要があります。
また、もう少し大きくなって幼児期になると、好き嫌いが激しくなり栄養のあるものをなかなか食べてくれなくなりがちです。
鉄分の多い食材には、卵黄、赤身肉、ほうれん草、高野豆腐などがあります。
普段の食卓や、離乳食でも取り入れてみてください。
大人の方はあさりなども良いですよ。
レバーも鉄分は多いですが、ビタミンAも非常に多いです。
過剰摂取にならないよう、週1回程度にしておくのが良いでしょう。
食事で十分に摂れない場合は、鉄分の入ったおせんべいやゼリーなどを活用するのもおすすめです。
鉄分はとても大切な栄養素ですが、意識しておかないとなかなか十分な摂取が難しいです。
大人も子ども、よい睡眠がとれるよう鉄分摂取も意識していきたいですね。