賢い睡眠に少しずつでも近づいていらっしゃいますか?
さて、今回は「食習慣」
「食べたもので身体は作られる」とも言われ、健康と食事とは切り離すことはできません。
この食は、睡眠の質にも大きく影響してきます。
ほんの少し意識するだけで、睡眠の質が大きく変わる可能性もあります。
例えば、寝る少し前に、爆食い(笑笑)よくやっちゃいがちかと思います。
お腹空いていたら、眠れないですもんね〜
でも、この爆食いは避けて欲しいところ。
たくさん食べ過ぎてしまうことで、胃腸の負担が増えてしまいます。
寝ている間に胃が消化するために動いていると、睡眠が妨げられてしまいます。
炭水化物のように糖質の多いものを食べると、自律神経の交感神経が優位となり、活動的となるため目がさえてしまいます。
それだけでなく、逆流性食道炎になる可能性もあがります。
逆流性食道炎(健康診断で胃カメラをされた方は、健康診断結果に記載されている方もいるかも・・)とは、名前の通り「胃の中の胃酸などが食道に逆流して食道が赤くなるなどの炎症を起こす病気」です。胃酸は、酸性度が強く、食道に胃酸が逆流すると、食道の粘膜を刺激してしまい、ただれたりします。
食後に胸焼けがする、ゲップがよくでる方は、もしかすると逆流性食道炎かもしれません。
健康診断結果に記載のあった方は、ひどくならないように気をつけたいものです。
本題に戻りますね。
寝る前に食べるのが、NGならいつまでに食べるといいのか?
寝る3時間くらい前には夕食をすませるのが理想とされています。消化するのに、2〜3時間かかるからです。
食べる時間を意識するだけでも、睡眠の質は変わります。
そして、もう一つ。
脂っこい食事を好んで食べる方は、必読ですよ!
しっかり寝ていても昼間に眠くなる・・こんな人は、ちょっと食事を見直してみませんか。
お昼ご飯後に、ついウトウト・・
オーストラリアのアデレード大学の研究によると、脂質の多い食事をすると睡眠の質がさがるというのです。
オーストラリア人1,815人を対象に、食事の調査と睡眠のモニタリングを1年間実施した結果、高い脂質の食事をとっている人ほど日中に眠気を感じる傾向が高かったというもの。
脂質によって、ホルモンバランスが乱れるからだと考えられています。
食欲に関するホルモンには、満腹ホルモンである「レプチン」、空腹ホルモンである「グレリン」がありますが、脂質の多い食事をとっていると。この満腹ホルモンである「レプチン」が増え、空腹ホルモンである「グレリン」が減ってしまいます。
空腹ホルモンの「グレリン」が減るので、食欲がなくなっていいのでは?と思ってしまいますが、この「レプチン」と「グレリン」の2つのホルモンのバランスが睡眠にお大きく影響するのです。
脳内で分泌される覚醒と睡眠をコントロールする「オレキシン」の働きもコントロールしているからです。オレキシンは、睡眠と覚醒のスイッチングをしています。そのため、本来なら眠くならない昼間にも、眠気のスイッチが入ってしまうとこの研究では指摘しています。
脂質の多い食事をしていることで睡眠の質が悪くなる→寝不足になる→昼間眠くなる→カロリーの高い食事を食べる→睡眠の質がさらに悪くなる・・・
こんな負のスパイラルが生まれているかもしれません。
さあ、ここで胸に手を当てて、最近の食事を振り返ってみましょう。
いかがでしたか?
もし、脂っこいものばかり食べているのであれば、ぜひ食事を見直してみてください。
睡眠の質が良くなるだけでなく、もしかするとあなたの健康も良くなるかもしれません。
次回は運動習慣についてのお話。
身体って奥がふかい〜
参考図書:⻄野精治「スタンフフォードの眠れる教室」幻冬社
クルスティアン・ベネディクト ミンナ・トゥーンベリエ
「Sleep,Sleep,Sleep」サンマーク出版
メンタリスト DaiGo「賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る」リベラ
マシュー・ウォーカー「睡眠こそ最強の解決策である」SB Creaitive
脳科学者茂木健一郎「眠れなくなるほど面白い脳の話」日本文芸社