眠って「認知症」を予防する
「認知症」ときいて、どんなイメージを持たれるでしょうか。
歳をとったらなるから自分には、まだまだ関係ない・・そう思っている方も多いかと思います。
確かに、認知症として発症するのは、おじいちゃん、おばあちゃんになってからが多いです。
ところが!!!
なっ、なんとっ!!!!
よく聞く「アルツハイマー型認知症」は、10年、20年と時間をかけて脳に変化をもたらし発症ます。(認知症には、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症(FTD)(1)の4種類が代表的です。ここでは、認知症の中でもっとも多いアルツハイマー型認知症について説明します。)
これには、アミロイドβが大きく関係しています。
アミロイドβとは、脳の中で作られるタンパク質の一種で、みなさんの脳に存在する物質です。通常であれば、脳の中のゴミとして、短期間で分解され、排出されるものです。しかし、このアミロイドβが排出されずに脳に蓄積されてしまうと、脳の神経細胞が死滅してしまいます。そのために、脳が萎縮してしまいアルツハイマー型認知症を発症するのです。
要するに、顔にシミができますよね。初めは小さく、数も少ない。しかし、年々シミが大きくなり、数が増えていく。そういうことが脳に起きているのです。このシミが大きくなると認知症を発症してしまうというイメージです。
でも・・
おじいちゃん、おばあちゃんがみんな認知症になっているわけではないですよね。
これには、生活習慣も大きく影響していると言われています。
アミロイドβがなぜ増えるのかは、まだ明確にはなっていません。
しかし、血糖が高い、加齢、そして、睡眠不足が原因であると言われています。
そうなのです。
ここでも、睡眠がキーワードになるのです。
私たちが眠りにつくと、脳細胞は日中に溜め込んだ老廃物を排出します。睡眠時間が短い、眠りが浅い、夜中に何度も目が覚めたりすると、この老廃物をしっかり排出できません。
アメリカの研究では、2,812人で睡眠不足、睡眠障害と認知症の関連について検討したところ、睡眠時間が5時間未満では、睡眠時間が7〜8時間の人と比較し、認知症の発症リスクが約2倍あった報告しています。(3)
また、睡眠不足は「集中力に欠ける」「記憶力の低下」など、脳とは密接な関係があるといわれます。
では、睡眠時間はどれくらい必要でしょうか?
ここでも、7〜8時間必要と言えます。
身体のなかをいろんな角度で睡眠と分析していきましたが、いかがだったでしょうか。
これまで読んでいただいて、あなたは何時間寝たらいいと思われましたか?
人生100年時代、元気に過ごすためにぜひ睡眠時間を有効に使っていただきたいと思いなす。できれば、睡眠の質にも留意してくださいね!!
私は、真っ先に枕を変えましたー(笑笑)
あっ、ちなみに
昨日のなにを食べたかを思い出したら、物忘れ。
昨日食べたこともわからなかったら、認知症かも!?
(1) https://www.minnanokaigo.com/guide/dementia/type/より引用
(2) https://www.aging-us.com/article/202591/text
(3) © 2024. 医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック .
参考図書:⻄野精治「スタンフフォードの眠れる教室」幻冬社
クルスティアン・ベネディクト ミンナ・トゥーンベリエ
「Sleep,Sleep,Sleep」サンマーク出版
メンタリスト DaiGo「賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る」リベラ
マシュー・ウォーカー「睡眠こそ最強の解決策である」SB Creaitive