眠って「心臓」を強くする
そもそも、心臓のことって詳しく知らないって方もいらっしゃるのでは?
そこで、心臓のことをまず説明します。
あなたの手をグーにしてください。
そのグーにした握り拳の大きさが、心臓の大きさになります。重さは、個人差はありますが、だいたい200gから300gくらい。
この300gは、メガマックと同じくらい(笑)左胸にメガマック大の心臓があるわけです。
このメガマック、もとい健康な心臓は1日に約10万回拍動し、毎分約5リットルの血液を送り出します。これによって、全身に酸素を供給してくれているのです。
こうして、私たちが起きている間も寝ている間も、心臓は休まず動いています。
24時間、365日です。
ちょっと休みたくないですか?
そう!その時間が睡眠ということなのです。
不健康な睡眠には、不健康な心臓が宿るといわれています。
1日の睡眠時間が6時間未満という状態が続くと、どうなるのか・・
2011年に、8カ国の50万人以上の男女を対象に調査が行われました。
睡眠時間が6時間未満の人で、睡眠時間が短くなればなるほど心臓発作を起こすこと、または死亡するリスクが45%上昇すると報告されています。
また、2018年のアメリカの研究で、夜間の覚醒頻度が高いほど心房細動(時には命に関わる不整脈の一種)のリスクが高まること、レム睡眠(浅い眠り)の減少と心房細動が関連することが示されています。(※1)
さらに〜〜
これが40代とかになると・・・
それでなくても身体の衰えを感じるお年頃。
私は、40代を身体の曲がり角と言っています。(笑)
この身体の曲がり角。もちろんダメージも大きくなります。
睡眠不足がさらに拍車をかけます。
45歳以上で、睡眠時間が6時時間未満の人は、7時間から8時間寝ている人に比べて、心臓発作を起こす可能性が200%上昇するといわれています。
こんなにも睡眠不足が、心臓に悪影響を及ぼす原因はなんだろうか。
ずばり!
血圧なのです。
高血圧症。よくききますし、治療中という方も多いかと思います。
普段、痛くも痒くもない高血圧症。
40代以上で5時間未満睡眠の人に、高血圧が発症しやすいのです。これは、睡眠不足により交感神経が優位になり、血圧を上げているから。
そして、血圧が高いことで動脈硬化になります。血管が細くなったり、詰まったりする原因となるものです。
その結果、心臓の血管がつまったり、流れが悪くなることで心疾患を発症する・・となるのです。
私たちの身体の修繕をしてくれる成長ホルモンも、睡眠が浅いとしっかりとでてくれません。
そのため、動脈硬化でいたんでしまった血管の修復もままならないことも、また拍車をかけていることでしょう。
今晩、あなたは何時間、睡眠をとりますか?
(※1)Christensen MA, Dixit S, Dewland TA, et al. Sleep characteristics that predict atrial fibrillation. Heart Rhythm 2018; 15: 1289-1295
参考図書:⻄野精治「スタンフフォードの眠れる教室」幻冬社
クルスティアン・ベネディクト ミンナ・トゥーンベリエ
「Sleep,Sleep,Sleep」サンマーク出版
メンタリスト DaiGo「賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る」リベラ
マシュー・ウォーカー「睡眠こそ最強の解決策である」SB Creaitive