夏バテはなぜ起こる?睡眠との意外な関係
「食欲がない」「体が重い」「やる気が出ない」——夏が本格化すると現れる、いわゆる「夏バテ」。多くの人は暑さや食事のせいだと考えますが、実は最大の原因は「睡眠の質の低下」にあります。
TENTIALの2026年5月の調査では、夏に睡眠の悩み・不満を感じる人は68.7%と四季で最も多く、対策をしていても61.2%が「朝起きたときに身体がだるい・疲れが残る」と回答しています(※1)。夏バテとは、夜間に十分な回復ができなかった結果として翌日に持ち越される疲労の蓄積、と言い換えることができるのです。

夏バテを招く3つの睡眠リスク
1. 自律神経の慢性的な疲弊
屋外の猛暑と室内の冷房による寒暖差は、自律神経に大きな負担をかけます。これが続くと交感神経が優位なまま夜を迎え、深い眠りに入りにくくなります。
2. 食欲低下による栄養不足
睡眠の質が下がると、食欲を調整するホルモン(レプチン・グレリン)のバランスが崩れます。結果として食欲不振が起こり、必要な栄養が摂れず、さらに疲労が蓄積する悪循環に陥ります。
3. 冷房による末梢冷えと血流低下
エアコンの冷気で手足が冷えると、深部体温が下がりきらず眠りが浅くなります。「冷えているのに眠れない」状態が夏バテを悪化させる典型パターンです。
夏バテを防ぐ5つの睡眠習慣
1. 朝食をしっかり摂る
朝食はセロトニン分泌の起点となり、夜のメラトニン分泌につながります。バナナ、ヨーグルト、納豆など消化が良いものでも構いません。

2. 日中の活動量を意識的に確保する
猛暑でも、朝晩の涼しい時間に15分のウォーキングを。日中の活動が夜の深い眠りを呼びます。
3. ぬるめの入浴を習慣にする
シャワーだけで済まさず、38〜40℃のお湯に10〜15分浸かることで自律神経が整います。夏こそ湯船が効きます。
4. 室温・湿度・寝床内環境を整える
室温26〜28℃、湿度50〜60%、布団内33℃・50%を意識しましょう。複合的な環境設計が夏の快眠の鍵です。
5. カフェイン・アルコールを控える
どちらも睡眠の質を下げます。特に冷たいビールは寝つきを助けるように感じても、後半の眠りを浅くするので注意が必要です。
まとめ:夏バテを防ぐ最強の戦略は「眠り」
夏バテは、根性や栄養ドリンクで乗り切るものではありません。質の高い睡眠を確保することこそが、過酷な夏を健やかに過ごす最も効果的な戦略です。今年の夏は、栄養や運動と同じくらい「眠り方」に投資して、9月までエネルギー切れしない体を作りましょう。
出典・参考
・ ※1 株式会社TENTIAL「夏の睡眠環境に関する実態調査」(2026年5月、全国20〜60代男女400名対象)
・ 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
・ 日本気象協会 tenki.jp 2026年夏の長期予報
・ パナソニック/ダイキン工業 夏季快眠環境ガイド

