眠って「スリム」になる!

10月 17, 2023

さて、今回の『眠って「スリム」になる』ですが・・想像できますか?
ダイエットといえば、食事制限や運動をイメージしますよね〜。
実は、体型は目を閉じている間にも変わるのです。(なんですとー!!)
2004年の研究では、睡眠時間が短いと太る傾向にあることが判明しています。全ての年齢層において、睡眠時間が食欲調節ホルモンに影響を与えているからだと報告されています。(※1)
さて、あなたの昨夜の睡眠時間は何時間でしたか?
7時間未満の方は、めずらしくないのかなとも想像します。
いつも10時間以上たっぷり寝ていて短くないから、自分は大丈夫〜と安心したあなた!!
実は、睡眠時間が長くても体重増加につながるとの報告もあるんです・・
カナダのケベック州ですが、ある集団を6年間追跡した前向き調査で、睡眠時間が7〜8時間の人と比べて、9時間以上や6時間未満の人は体重だけでなく、胴回りや体脂肪が有意に増加していたというのです!(※2)

昔々の祖先は、食べ物が簡単に手に入らなかったことから、エネルギーを消費するより蓄えるように身体が作られてきました。コンビニに行けば、家の冷蔵庫を開ければ、いつでも好きなものが好きなだけ食べられる現在は、常に体重増加の危険にさらされていると言っても過言ではありません。
そこに、『寝不足』というエッセンスが加わると、眠れなかった時のエネルギー消費を脳が記憶し、エネルギーを蓄えないと!と、食事のエネルギーを消費するより、蓄えることを優先してしまうのです!!
さらに、睡眠不足の身体は、エネルギーを消費するような活動を避ける傾向にもあるのです・・(大きなお世話なんですけど💦)
寝不足の日が気だるいのは、これのせいなのです。脳からの指令ですから・・逆らえないですね。
睡眠不足の体重の増加は、食べることだけが影響しているわけではないのです。
「水を飲んでも太る」というのは大袈裟な表現かもしれませんが、カロリー制限していても体重が減らない人は、睡眠を意識してみるのもいいかもしれないですね!

さらに困ったことに、寝不足では・・食事のサイズが大きくなるのです!!!
これも、寝不足の身体にエネルギーをストックしようとする、大きなお世話による影響なんです。
徹夜をした後に好きな食事を選んでもらったところ、なっなんと!!
睡眠が十分なグループと比べてどうであったかというと、より大きなサイズの食事を選んだというではないですか!!!しかも、ファストフードを好んだと報告しています。
また、睡眠時間が7時間未満の人は、甘いものが増え、食物繊維が少なくなったとの報告もあります。

これは、ホルモンの影響なのです。
食欲を増進するホルモン「グレリン」が多く生産され、脳に満腹であると伝えるホルモン「GLP−1」の生産が遅れるために、食べる時間が増えてしまうのです(ガーン・・)
とどめに、食欲抑制ホルモン「レプチン」が少なくなり、1日中食欲が抑制されにくい状況になります。
これで、体重を減らそうとするのは、かなりの努力を必要とし、また体重が減らず挫折してもおかしくないですよね。

食べなさいという悪魔のささやきを断ち切るのには、何時間寝るといいでしょうか?
実は、すでに理想の時間は表示してあるのですが・・気がつきましたか?(笑)
(めんどくさくない人は、はじめから読み返してみてね!)
『眠って「スリム」になる』には、7〜8時間。
一晩の睡眠時間が7時間未満の人は、7〜8時間の人に比べ、肥満となるリスクが50%上がることが分かっています。
明日のあなたの体型を決めるのは、今日の睡眠時間かもしれませんね

 

 

(※1)Taheri S, et al.PLoS Med. 2004;1(3):e62.
(※2)Chaput JP et al. Sleep 2008; 31: 517-523
参考図書:⻄野精治「スタンフフォードの眠れる教室」幻冬社
クルスティアン・ベネディクト ミンナ・トゥーンベリエ
「Sleep,Sleep,Sleep」サンマーク出版
メンタリスト DaiGo「賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る」リベラル社