睡眠不足はメンタルヘルスに大きく影響しますが、それに加えて栄養状態が関係することもあります。
睡眠やメンタルに関わる神経伝達物質も、元をたどればタンパク質やビタミン、ミネラルなど、私たちが日々食べ物からとっている栄養素を材料として作られます。
栄養は様々な身体の活動の土台として、メンタルヘルスにも、睡眠そのものにも影響しているのです。
精神的安定に重要な神経伝達物質のひとつがセロトニンです。セロトニンは、夜に分泌される睡眠ホルモン・メラトニンの材料にもなります。
その原料となるのがトリプトファンというアミノ酸です。
トリプトファンは体内で作れないため、食事から摂取する必要があります。
とはいえ、トリプトファンの摂取はそれほど難しいものではありません。
米や小麦、乳製品、大豆製品、卵、魚などに含まれていますので、ある程度バランスの良い食事が取れていれば問題ありません。
一方で、やや不足しやすい栄養素もあります。
その一つがマグネシウムです。
マグネシウムはセロトニンやドーパミンなど神経伝達物質の合成に必要とされ、不足すると睡眠の質低下にもつながると考えられています。
マグネシウムはナッツ類、海藻、豆類などに比較的多く含まれます。
サプリメントの多くは吸収率がそれほど高くなく、また脳の中には入ることが出来ないタイプのものも多いです。
やはり意識して食事から摂取するのが理想的です。
そしてもう一つ、不足しやすいのが鉄です。
鉄不足は貧血につながるのがよく知られていますよね。
しかし実は、貧血にはなっていなくても実は神経に働く鉄が不足していることがあります。
これが「隠れ貧血」です。
鉄は、マグネシウムと同様にセロトニンやドーパミンの合成に関わっており、不足すると疲労感や睡眠の質低下の一因となると考えられています。
鉄はもともと食事から摂取しにくい栄養素ですが、特に女性では月経の影響もあり、不足しやすくなっています。
赤身肉や貝、ほうれん草や大豆製品など意識して摂るようにしましょう。
必要な栄養を十分にとるためにはバランス良い食事を心がけることが一番よい方法です。
ただし、栄養素に著しい不足がある場合は医療機関での治療が必要になります。
必要に応じて受診、相談してみてください。
「しっかり寝ても疲れる」「朝からだるい」という人は、睡眠の質を高める工夫ももちろん大切です。
でも、睡眠やメンタルヘルスの土台として栄養も重要な役割を担っています。
この機会にぜひ、十分な栄養が摂れているか確認してみてくださいね。

