子どもと家族の眠りって関係あるの?

6月 14, 2023

ずばり!子どもは親の生活の影響を受けやすいため、関係ありありなのです。
日本人の睡眠時間は短く、世界ワースト1となっていますが、子どもの睡眠も世界ワースト1なのです。
今「眠らない家族」となっているのですが、子どもが眠らないことで、どんなデメリットがあるのでしょうか?

睡眠負債によるデメリットについては以前のコラムでお伝えしていますが、睡眠中に脳の掃除をしてくれていましたよね。子どもの脳にとって睡眠は、脳の掃除をするということだけでなく、脳の発達にも影響しています。

人間の赤ちゃんは、「見えない」「話せない」「歩けない」など、未発達な状態で産まれてきます。産まれたばかりの赤ちゃんのは、ずーっと寝ています。なぜ、ずーっと寝ているのか・・
「睡眠」が、脳の発達に関係があるからだと考えられています。大人の脳は、女性で役1250g、男性で役1400gといわれています。それに比べて新生児の脳は約400g。脳の情報伝達がまだ未発達であるため、大人と同じような行動がとれないのです。この脳が発達していくとともに感情も発達していくのです。
では、いくつまで脳が発達していくのか。11歳か12歳頃には、大人の脳に近い状態になります。
ここで、お子さんがいらっしゃる方は今の生活を振り返ってみましょう。
近年共働きの家庭が増え、寝る時間が遅くなっています。また、コロナ影響も少なからずあるようです。下の図は、厚生労働省の発表によるものですが、未就園児から高校生まで睡眠時間がかなりずれたと、どの年代も結果が出ています。

実際、我が家もそうでした。5歳くらいになって、保育園でお昼寝をするとなかなか夜に寝付けない・・なんてこともよくありました。また、残業して、子供を迎えに行って、夜ご飯の準備をして・・気がつけばもうこんな時間!なんていうことも日常茶飯事。

でも、子供の心身の成長を考えた時、これでいいのかと一髪奮起!!睡眠時間の確保から逆算して、帰宅後の生活を考えるようになりました。そりゃ、大変ですよ。でも、頑張りました。

その成果もあってか、3人の子供達はみな中学受験で合格をいただきました。今では、長男は医学部に進学し、次男は、仕送りなし、バイトなしのアイドル活動をしています。3人目は、今高校3年生ですので、これからどう進んでいくのか、しっかり見守っていきたいと思います。

脳の発達を妨げない睡眠を大事にしたことで、自分で考えて実行することができる子に育ってくれたのかと思っています。
子どもはどのくらい眠ればいいのでしょうか?
2016年に米国睡眠では、
・生後4ヶ月から12ヶ月の乳児は、12時間から16時間
・1歳から2歳は11時間から14時間(昼寝を含む)
・3歳から5歳は10時間から13時間(昼寝を含む)
・6歳から12歳は9時間から12時間
・13歳から18歳は8時間から10時間
を推奨しています。
あなたのお子さんは、睡眠時間足りていますか?
次回は、「心地よい」入眠についてお話しますね。

 

 

出典:Jodi A Mindell, Avi Sadeh, Benjamin Wiegand, Ti Hwei How, Daniel Y T Goh. Cross-cultural Differences in Infant and Toddler Sleep Sleep Medicine11(2010)274-280

出典:Paruthi et al. Recommended Amount of Sleep for Pediatric Populations: A Consensus Statement of the American Academy of Sleep Medicine. J Clin Sleep Med. 2016;12:785-6.

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000046684.html

参考図書:⻄野精治「スタンフフォードの眠れる教室」幻冬社

クルスティアン・ベネディクト ミンナ・トゥーンベリエ

「Sleep,Sleep,Sleep」サンマーク出版

メンタリスト DaiGo「賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る」リベラル社

毛内拡監修「今と未来がわかる脳と心」ナツメ社