さて、今回は「睡眠環境」についてお話をしていきます。
あなたの寝室は、どんな環境ですか?

ワンルームに住んでるから、リビングもダイニングも寝室も一緒・・という方もいらっしゃるのではないかと思います。

どんな環境であっても、「気を配る」ことが大切だと思うのです。

まず、光や明るさはどうでしょうか。
以前、体内時計をリセットするためには明かるさが必要であることをお話しました。(覚えてますか〜笑)
この明るさは、太陽光でもいいですし、部屋の電気をつけてもらうことでもいいと、お伝えしました。

そうなんです!
部屋の明かりは、気を配っていないと、覚醒させちゃうんです。
昔々は寝る時間には、日はどっぷりくれ、あたりは真っ暗・・そんな時代は、明るさなんて気にする必要はなかったのです。日が暮れてきて暗くなってくると、睡眠ホルモンのメラトニンが分泌され、心地よい眠りへと誘ってくれます。

暗くなると睡眠ホルモンのメラトニンが分泌され、明るくなるとメラトニンの分泌は抑制される・・
そうやって私たちの睡眠や覚醒は行われているのです。

ですから、明るさをコントロールすれば、賢い睡眠へとつながっていくのです!

さらに、音にも気を配りたいもの。
外の音がうるさくて、眠れなかった・・なんて経験はおありではないでしょうか。
ちなみに・・
音に対する反応に男女差があるのはご存知ですか?

女性は、子どもを守ろうとする本能があり、子どもの泣き声や人の話し声などに敏感に反応する傾向があります。
一方、男性は外敵の襲来に備えるという本能から、足音や周囲の物音、強風でガタガタする音など、敵の襲撃を思わせる音に敏感に反応するのです。
とにかく自分の気になる、耳障りな音は睡眠時には遠ざけるという工夫をするのも、質のいい睡眠につながるのです。

私たちには、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)があります。
このなかで、一番原始的な感覚と言われてるのが、「嗅覚」です。この嗅覚は、脳と密接に結びついていますので、いい香りが感情をコントロールできるとも言われます。
快眠・安眠に効果があるのが「ラベンダー」
この心地よいアロマの香りには、悪夢を見なくなるという報告もあります。PTSD(心的外傷後ストレス障害)の男女40人に、ラベンダー・バラ・オレンジ・ピーチの4つから好きな香りを選んで嗅ぎながら眠るグループと、香りを嗅がずに眠るグループとで分け、5日間にわたって調査したところ、香りを嗅ぎながら眠ったグループは悪夢を見る確率が下がったことがわかったのです。
嫌なことがあった日や、怖い夢を見る時には、香りの効果を手に入れてみるのもいいですね。

ここで、換気にも配慮したいもの。
寝室のドアを閉めて寝ている方は多いと思います。(実際、私もそうでした)
私たちの体は、酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出す呼吸を24時間行っています。寝ている間も同じです。ですから、ドアの閉まっている部屋では、二酸化炭素が溜まってしまいます。
実は、この二酸化炭素が睡眠の質に影響します。
換気を行った部屋で寝たグループは、換気の悪い部屋で寝たグループとでは、寝起きがよくなり、睡眠の質も上がっていたという報告もあります。さらに、換気をした部屋で寝たグループは、集中力もアップしたそうなんです。

防犯の心配がありますので、難しいところもあるかもしれませんが、お子さんの集中力アップに睡眠時の部屋の換気も活用してみてはいかがでしょうか。

睡眠習慣のススメ
・寝室の「明るさ」「音」「香り」「換気」に気を配る

全てをいきなり始めなくても大丈夫です。
まずは、ご自身の気になるところから変えてみましょう。

次回は、賢い眠りへのアプローチ4〜食習慣〜
お楽しみに!

 

参考図書:⻄野精治「スタンフフォードの眠れる教室」幻冬社
クルスティアン・ベネディクト ミンナ・トゥーンベリエ
「Sleep,Sleep,Sleep」サンマーク出版
メンタリスト DaiGo「賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る」リベラ
マシュー・ウォーカー「睡眠こそ最強の解決策である」SB Creaitive
脳科学者茂木健一郎「眠れなくなるほど面白い脳の話」日本文芸社