新しい生活が始まり、
「睡眠時間を削ってでも仕事を終わらせる」
「忙しいから寝る時間がもったいない」
つい、張り切ってしまいそんなふうに考えてしまうかもしれません。

でも実際には、睡眠を削ることは大きな損になることがあります。
なぜなら、睡眠は脳と体のパフォーマンスを回復し、
さらにはパフォーマンスを高めるための重要な時間となるからなのです。

睡眠不足で落ちるのは「集中力」だけではない
睡眠不足になると、まず感じやすいのが眠気です。
けれど、本当に影響を受けるのはそれだけではありません。

• 判断力が鈍る
• ミスが増える
• イライラしやすくなる
• 記憶力が低下する
• コミュニケーションでトラブルが増える
• やる気や意欲が落ちる
• 集中力が落ちる

つまり、睡眠不足は仕事の質そのものを下げてしまうのです。
日本人労働者を対象にした研究では、5~6時間睡眠や5時間未満睡眠の人は、7~8時間睡眠の人に比べて仕事の生産性の低下が大きいことが報告されています。特に、主観的な睡眠の質、寝つきの悪さ、日中の眠気が仕事効率に強く影響していたのです。
会議で良いアイデアが浮かばない、メールの誤字が増える、作業に時間がかかる・・・
こうした状態は、もしかすると能力不足ではなく、睡眠不足が原因で起きているかもしれません。

睡眠は「脳のメンテナンス時間」
私たちが眠っている時間は、脳はただ休んでいるわけではありません。
日中に得た情報を整理し、必要な記憶を定着させ、不要な情報を整理する作業が行われています。
特に、仕事で覚えた内容や新しい知識、経験したことは、睡眠中に脳内で整理されることで、翌日以降に活用しやすくなります。
また、睡眠中は脳の疲労物質を排出する働きもあるとされています。
しっかりと睡眠をとることで、翌朝は頭がすっきりし、考える力や判断力も戻ります。
睡眠は、ただ寝るではなく、パフォーマンスを上げるのに必要と言えますね。

パフォーマンスを上げる人ほど、睡眠を大切にしている
仕事で成果を出している人ほど、頑張るために寝ています。
翌日の自分への投資をしているわけです。

短い睡眠で長時間働くよりも、しっかりと眠って短時間で集中して働く方が、結果として効率は高くなります。
一つのミスをフォローするための時間と労力があれば、どれほどの仕事ができるでしょうか。
そのため、パフォーマンスを上げる人ほど、「睡眠を削って頑張る」のではなく、「しっかり眠って短時間で質の高い仕事をする」ことを意識しているのです。
私自身も、先日大学院を卒業しましたが、論文に追われる時ほど寝ていました(笑)
忙しいと、つい睡眠は後回しにされがちです。
しかし、睡眠は削るものではなく、仕事の成果を出すために必要な投資なのです。

パフォーマンスアップのために寝る
「たくさん働くために睡眠を削る」のではなく、「より良く働くために眠る」という考え方に変えてみると、仕事のパフォーマンスは大きく変わるかもしれません。
寝ないと損——。
その言葉どおり、睡眠はあなたの集中力、判断力、やる気、そして健康を守る大切な習慣です。
明日からのパフォーマンスアップを目指し、しっかりと寝てくださいね!

Fukuda, Y., Ishikawa, M., Tamakoshi, A., et al. (2021). Association of sleep quality and sleep duration with work productivity loss among Japanese workers. Sleep Medicine: X, 3, 100056.
脳神経外科医 奥村渉「脳のゴミを洗い流す「熟眠習慣」」すばる舎
マシュー・ウォーカー「睡眠こそ最強の解決策である」SBクリエイティブ株式会社
トキオ・ナレッジ「睡眠にいいこと超大全」宝島社
柳沢正史監修「いまさら聞けない睡眠の超基本(ビジュアル版)」朝日新聞出版
東京大学大学院・医学博士 酒谷薫「自分でできる!熟眠脳のコツ」ビジネス社
石川泰弘・新見正則「1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法」日本文芸社