前回、睡眠時間についてお話ししました。
時間がある程度確保できているなら、次のステップに進みましょう!

今回は、「睡眠習慣」についてです。
今、賢い睡眠のためにあなたがしていることはなにかありますか?

入浴について、以前お伝えしていますので、お風呂を使っている、という方もいらっしゃるかと思います。(実行してくださっているなら、ちょーうれしいです笑笑)
もちろん、それも重要な「睡眠習慣」です。
今回は、寝る時の習慣についてお話します。

2011年にアメリカのアリゾナ大学が行った研究論文(1)のなかで、数ある快眠法のなかでトップと認められた

その名も、「刺激制限療法」!!!
1. 眠たくなったときだけ、眠るために横になること。
2. 眠ること以外は、ベッドを使わないこと。つまり、ベッドでは読書、TVを観る、食べる、心配ごとはしない。
3. 寝つけない場合は、ベッドから出て別の部屋に行くこと。起きたいだけ起きておき、それから眠るために寝室に戻ること。できれば時計は見ないようにし、すぐに寝つけないような時、例えばおよそ10分経っても寝つけなくベッドでゴロゴロするような時は、ベッドから出てほしい。 これは、ベッドは寝るところと脳が認識するようにするためである。
4. それでも寝つけなければ、「3」をくり返すこと。夜の間は、これを必要なだけ実施すること。
5. 前の夜にどれくらい眠れたかに関わらず、アラームをセットして毎朝同じ時間に起きること。これは一貫した睡眠リズムを獲得するのに役立つ。
6. 日中は、昼寝をしないこと。

この6箇条が、刺激制限法になります。
ただし、「6」の日中は昼寝しないこと、とありますが、20分程度の昼寝は効果的なことがありますので、「30分以上の昼寝はしない」と捉えていただいた方がいいかと思います。(前回の睡眠時間でお話してます。)

眠れないとき、横たわって眠ろうと努力をします。そして、眠れないことが気になり、さらに眠れない・・なんてことになりがちです。そうれが続くと、「ベッドでは眠れない」という間違った認識を脳がしてしまうのです。

眠れなかった翌朝は「寝ていないから」と、ついベッドにいる時間が長くなりがちになりませんか?

ここで、習慣について考えてみてください。
私たちの生活は習慣で成り立つことが多くあります。歯を磨く、ご飯を食べる、服を着替える・・。これって、歯をみがこうと思うだけで、歯ブラシを手に取り、歯磨き粉を何センチくらい出して・・と、考えながら行動していますか?
この無意識に繰り返す動作が、習慣なのです。

この習慣に、脳が大きく関わっています。
脳の大脳というところで、さまざまな記憶が作られます。
記憶には、「短期記憶」「長期記憶」があります。この長期記憶のは、「陳述記憶」「非陳述記憶」があり、「非陳述記憶」は、体験や経験を通して身体で覚える記憶で、一度覚えるとなかなか忘れない特徴があります。

つまり、眠れないと思いながらベッドでゴロゴロしてしまうことが繰り返されると、脳が「ベッドは眠れない」と認識してしまうのです。
これが、眠れない時はベッドや寝室から離れる理由なのです。

我が子が中学に入るまで、21時には電気を消して寝る、という習慣を意識していました。
ちなみに、寝ている間に記憶が定着しますので、寝る前に暗記の勉強をするのが効果的ですよ!(私が子供の時に知っていたかった・・)

寝る習慣には、寝相もありますが、こちらはまたの機会にお話しますね!
気になる方は、コメントに「気になる」と入れてください(笑)

睡眠習慣のススメ
・眠れない時はベッドから離れる

次回は、「賢い眠りへのアプローチ3〜睡眠環境〜」
あなたの賢い睡眠にむけて、さらにお手伝いしていきますよ〜

(1) https://www.annualreviews.org/content/journals/10.1146/annurev.clinpsy.3.022806.091516
(2) 『睡眠障害に対する認知行動療法』より引用
(3) 参考図書:⻄野精治「スタンフフォードの眠れる教室」幻冬社
(4) クルスティアン・ベネディクト ミンナ・トゥーンベリエ
(5) 「Sleep,Sleep,Sleep」サンマーク出版
(6) メンタリスト DaiGo「賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る」リベラ
(7) マシュー・ウォーカー「睡眠こそ最強の解決策である」SB Creaitive
(8) 脳科学者茂木健一郎「眠れなくなるほど面白い脳の話」日本文芸社
(9) 秋山信子「学力も運動能力もアップする!小学生のための快眠法」BLA出版